早わかりシーティング 〜快適な座位で、2時間から8時間へ

第6章 座位と臥位

《図-16》 正しい姿勢ですわる

 《図-16》 正しい姿勢ですわる

さて、ここであらためて「座位とは何か?」ということを問われたら、どんな答えが返ってくるのでしょうか?

シンプルに「座ることだ」という答えもあるでしょう。またセラピストの方々からは「股関節、膝関節、足関節それぞれ90度の姿勢」という答えかもしれません。それぞれ正解ですが、いちばん肝心なことは「坐骨に負荷がかかる姿勢」ということです。

臥位では坐骨には負荷がかかりません。背臥位(仰臥位)の状態から背中を少し起こして、股関節を屈曲すると坐骨に負荷がかかり始めます。これが座位の始まりです。

リクライニング機構を持った椅子や背上げができるベッドで試してみれば、すぐにわかります。

長時間同じ臥位姿勢で動けない状態にしておくと褥瘡(じょくそう)(※注6) が起こります。また自力で座れない方が崩れた座位姿勢のままで放置されていても起こります。また、脊髄損傷の方の場合は知覚麻痺があるため注意しないと座位でも起こります。

しかし、骨盤を起こして尾骨や仙骨部に負荷をかけない座位姿勢を実現することで、そのリスクはずいぶん解消できます。

※ 注6 褥瘡(じょくそう)
床ずれ。長い間病床についていたために、骨の突出部の皮膚や皮下組織が圧迫されて壊死(えし)に陥った状態。
腰や仙骨部・肩甲骨部・かかと・ひじ・後頭部などに生じやすい。



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