早わかりシーティング 〜快適な座位で、2時間から8時間へ

第3章 圧力を分散させ、座骨をやさしく支える座面

さて、いよいよ座面です。

長時間一定の姿勢保持が必要な最近の椅子(例えば、自動車の座席や事務用椅子など)には、バックレストの工夫だけでなく、座面にも工夫が見られます。

硬い平面の座面は坐骨部に負荷が集中し長時間の使用には耐えられません。臀部のみならず大腿部でも適度の支持ができ、座圧が分散する立体的な形状が必要です。

単に柔らかいだけのクッションは、骨盤を安定して支えることができないので、姿勢の崩れの原因となります。クッションの硬さも吟味しなければなりません。

ここで大切なことは自分で自分の座位姿勢をコントロールできにくい人の場合です。
骨盤の倒れ(後傾)を防ぐバックレストに対し、坐骨が前に滑り出すのを防ぐアンカーサポートの機能を持った座面形状が必要になります。(第2章《図‐4》参照)

《図-5》 パンテーラの座面シート

《図-5》 パンテーラの座面シート

《図-6》 カルムの座面シート

《図-6》 カルムの座面シート

カルム(※注2)は、本体とは別のシートフレームに取り付けられていますので、旧来の折りたたみ式の車椅子では実現できなかったアンカーサポートが付いた座面シートになっています。

当然のことですが、体力が落ちた方や片麻痺で左右のアンバランスが生じた人が使う椅子は、元気な人が使う椅子以上に工夫と配慮がなされたものでなければなりません。

※注2 カルム;スウェーデン・パンテーラ社との共同開発製品



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